他言語での大学受験まとめ

大学受験を英語以外の言語(フランス語、ドイツ語、中国語)で受ける「他言語受験」についての情報をまとめています。記事執筆者は全員、この形式の受験の経験者です。

🇫🇷慶應大学法学部について

執筆者:H(ブログ管理人)

 

○注意
慶應大学法学部では、2022年度から一般入試でフランス語の利用ができなくなります。
詳細は必ず、下記リンクおよび公式ホームページの通知を見て確認してください。

 

https://www.keio.ac.jp/ja/admissions/news/files/2019/6/14/20190614_law.pdf

 

過去問はインターネット上で入手することは出来ません。流石に閲覧させてもらったり、郵送してもらったりすることはできると思うのですが…学校や予備校を頼ることができない人は、直接問い合わせてみてください。


○概要・試験形式
慶應大学法学部の入試は同大学文学部と並び、最も難しいといえます。文法、単語、熟語全てにおいて最も要求されるレベルが高いです。
合格者への開示がないためどの程度の点数がつけられているかは分かりませんが、8割できたら上々ではないでしょうか。

 

第1問
長文問題。B5 1.5枚程度の文章。
(1)は段落ごとの見出しを、日本語20字以内で作成する。
(2)は下線が引かれた2〜3箇所各数行を日本語訳する。

第2問
仏文和訳。10行程度。

第3問
動詞の活用問題。括弧に入った動詞の原形を、文章に当てはまるように書き換える。10問程度。

第4問
前置詞または熟語の穴埋め問題。語群があり、その中から一度ずつ用いて文章の穴を埋める。10問程度。

第5問
年によって問題が変わる。大体は一語の穴埋め。語群の有無は年によって変わる。

第6問
元々和文仏訳だったが、2019年度から形式が変化。10行程度の仏文を読み、それについてフランス語で自分の意見を書くという形式になった。18行の解答欄に5行以上。


○対策
前に書いた通り難易度が高く、時間にもあまり余裕がないです。よって、和訳や仏訳をスムーズに行うことが重要になります。
第1問や第4問の難易度によって出来がばらつくかもしれませんが、知らなかった単語や熟語を最後まで暗記する努力をするのが大切だと思います。
ここから各設問ごとの傾向を書いていきますが、特に中の人の主観が強くなるのでご注意ください。

第1問
(1)段落によっては内容が取りにくいこともあり、中の人は最悪分かった部分だけを要約していましたが…それで良かったのかは不明。
(2)は高得点を狙うことができると思います。見慣れない単語が出てくるかもしれませんが、空白または適当に推測した単語を入れて訳しきるのがおすすめです。

第2問
単語や熟語は他に比べ簡単なので、構造に気をつけて誤訳がないようにしましょう。

第3問
点の稼ぎ所なので、満点もしくは1ミスくらいに。

第4問
年度によって難易度の差が激しいです。最も難しかった年度だと、1、2問しか確証が持てないということもありました。語群が与えられているだけにあれこれ悩みやすいですが、ここで時間を浪費しないようにした方がいいと思います。

第5問
最近は易化しています。過去数年分を見ると、問題自体が分かりにくいなど、高得点が望めない年もあります。

第6問
新しい形式である前提で書きます。過去2年間、問われているトピックはそこまで難しくありませんでした。ただ、人によっては5行埋めるのが難しいかもしれません。
対策はとりあえず長い熟語表現を使って埋める、とか「隙あらば自分語り」をするとかでしょうか…私にも分かりません。